ヨウラクラン(読み)ようらくらん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨウラクラン」の意味・わかりやすい解説

ヨウラクラン
ようらくらん / 瓔珞蘭
[学] Oberonia japonica (Maxim.) Makino

ラン科(APG分類:ラン科)の常緑多年草。樹上や岩上に着生して垂れ下がる。葉は2列に密に互生し、披針(ひしん)形で長さ2~3センチメートル、扁平(へんぺい)でやや肉質である。4~6月茎頂から2~8センチメートルの花茎を伸ばし、径約1ミリメートルとラン科で最小級の褐紅色の花を密に開花させる。萼片(がくへん)と花弁卵形で開出し、唇弁は浅く5裂する。本州から沖縄、朝鮮半島、台湾、中国南部に分布する。和名「ヨウラクラン」は、垂れ下がる細い花序を、仏像の首や胸にかける珠玉装身具瓔珞(ようらく)」に見立てたものである。夜間には体長約2ミリメートルのタマバエ類が訪花し、唇弁基部に口器を差し込んで吸蜜するような行動をとる。その際、花粉塊が頭部に付着し、花から花へと移動することで送粉者として機能する。よく似た種に、南日本にまれに分布するオオバヨウラクラン(別名オオバノヨウラクラン)Oberonia makinoi Masamuneがあるが、本種の葉幅がおおむね1.5~3ミリメートルであるのに対し、オオバヨウラクランは3~7ミリメートルであるため、区別できる。また、本種が4~6月に開花するのに対し、オオバヨウラクランは7月下旬から8月にかけて開花するため、1か月以上遅れて咲く点でも識別可能である。

[末次健司 2026年1月20日]

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