よりか(読み)ヨリカ

デジタル大辞泉 「よりか」の意味・読み・例文・類語

より‐か

[連語]
格助詞「より」+副助詞「か」》比較選択標準を表す。よりも。「これよりか多い」「スケートよりかスキーの方がよい
《格助詞「より」に係助詞ほか」の付いた「よりほか」の音変化》下に打消しの語を伴って、それに限定する意を表す。「あきらめるよりか仕方がなかった」
[補説]ともくだけた会話などでは「よか」となることもある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「よりか」の意味・読み・例文・類語

より‐か

  1. [ 一 ] ( 格助詞「より」に副助詞「か」の付いたもの ) 比較・選択の規準を示す。よりも。よりかも。
    1. [初出の実例]「いたくもねへはらをさぐられるよりか、もうこけへはめへりやすめへ」(出典:洒落本・滑稽吉原談語(1802)四)
    2. 「燕枝の方はあれよりかズット精妙ヨ」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二)
  2. [ 二 ] ( 「よりほか」の変化したもの ) 体言及び体言と同資格の語を受け、下に打消の語を伴って、それと限る意を表わす。
    1. [初出の実例]「爰の隅に犬が寐て居るから、最う是よりか寄られないヨ」(出典:人情本・いろは文庫(1836‐72)一九)

よりかの補助注記

[ 一 ]の「か」は本来、不定の意を表わす副助詞であったものが語調をととのえるために軽く添えられたもの。

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