ラウテンザハ(その他表記)Hermann Lautensach

改訂新版 世界大百科事典 「ラウテンザハ」の意味・わかりやすい解説

ラウテンザハ
Hermann Lautensach
生没年:1886-1971

ドイツの地理学者ゴータ生れ。ゲッティンゲン大学でH.ワーグナー,フライブルク大学でL.ノイマン,ベルリン大学でA.ペンクに学んだ後,《地政学雑誌》の短期間の共同編集を辞して,ゴータのユストゥス・ペルテス出版社の地図編集に従事し,《ジドウ=ワーグナー地図帳》などの編集者となる。その後イベリア研究を行い,1928年《ポルトガル海岸の形態学的大要》で教授資格試験に合格,33年には比較研究のため朝鮮半島に赴く。34年以降,ブラウンシュワイク,グライフスバルト,シュトゥットガルト各大学の教授を歴任。《イベリア半島における地理的形象としてのポルトガル》(1928),《ポルトガルの地誌学上の分肢》(1932),《朝鮮》(1945)など地誌学や景観学の論考のほかに,《地理的形態変化。景観の体系的研究》(1952),《地理学研究における類型個体の概念について》(1953)などにおいて,地表を40の単位に分け,それらの景観類型について独創的な体系化を試みた。20世紀中葉の地理学類型論の代表ということができる。54年以来の《地理学地図帳》は,《ジドウ=ワーグナー地図帳》の増補改訂版である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラウテンザハ」の意味・わかりやすい解説

ラウテンザハ
Lautensach, Hermann

[生]1886
[没]1971
ドイツの地理学者。ベルリン大学に学び,のちにグライフスワルト,ワイク,シュツットガルトなどで教えた。自然地理学方法論から示唆を得て,独自の景観研究の体系をつくり上げた。 1920年代に地政学 Geopolitickを主張したこともあったが,のちにこれから離れ,農業地理学,イベリア半島の研究などを行なった。主著に『イベリア半島』 Iberische Halbinsel (1964) がある。

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