ランチュウ(読み)らんちゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ランチュウ」の意味・わかりやすい解説

ランチュウ
らんちゅう / 蘭鋳

硬骨魚綱コイ目コイ科のキンギョの1品種。体は丸くて各ひれが短く、背びれがなく、頭部に発泡状のこぶのあるのが特徴で、こぶが大きいほどよい。高級キンギョで、らんちゅう協会など各地に愛育家の団体もある。

鈴木 亮]


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デジタル大辞泉プラス 「ランチュウ」の解説

らんちゅう

金魚の品種のひとつ。正式な漢字表記は魚へんに“蘭”と、魚へんに“寿”。慣用的に「蘭鋳」とも表記する。ずんぐりとした丸い体形で背びれがなく、頭部に発泡状の肉瘤が生じるのが特徴。幕末から明治初頭にかけ、江戸(現在の東京都)在住の石川亀吉が、瘤のないマルコという原種を改良して作出。柄は赤のみ、白のみ、または更紗紅白)。観賞用として人気が高く「金魚の王様」とも呼ばれる。

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百科事典マイペディア 「ランチュウ」の意味・わかりやすい解説

ランチュウ(蘭鋳)【ランチュウ】

キンギョの一品種。体が丸く,腹部がふくらむ。背鰭はない。頭部に皮膚肥厚によって生じた肉瘤(にくりゅう)が発達し,この形によって評価される。体色は黄だいだい,赤白など。
→関連項目キンギョ(金魚)

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改訂新版 世界大百科事典 「ランチュウ」の意味・わかりやすい解説

ランチュウ

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世界大百科事典(旧版)内のランチュウの言及

【キンギョ(金魚∥錦魚)】より

…さらに第2次世界大戦後,新たに輸入された諸品種をとくにいわゆる〈中国金魚〉として〈在来の諸品種〉と区別している。
[在来品種]
 在来品種のおもなものはワキン,リュウキン,デメキン,オランダシシガシラ,シュブンキン,ランチュウ,トサキン,ヂキンなどである。ワキン(和金)(イラスト)は原種のフナに形がもっとも近くて,体は細長く,各ひれも短い。…

※「ランチュウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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