日本大百科全書(ニッポニカ) 「ランベール」の意味・わかりやすい解説
ランベール
らんべーる
Dame Marie Rambert
(1888―1982)
ポーランド生まれのイギリスの女性舞踊家、バレエ団主宰者。ワルシャワに生まれる。ジュネーブでE・ジャック・ダルクローズの「リトミック」を習得、ロシア・バレエ団(バレエ・リュス)のディアギレフに懇請され、ニジンスキーの『春の祭典』(ストラビンスキー作曲)の振付けに協力した。これをきっかけにバレエに興味をもち、ロシア・バレエ団のコール・ド・バレエで踊ったのち、ロンドンに住み、1926年にバレエ団を創設した。31年からバレエ・クラブ(のちのマーキュリー劇場)などで公演の際には「バレエ・ランベール」と称し、多くの人材を育て、優れたモダン・バレエを上演した。F・アシュトン、A・チューダー、J・クランコらの若い時代の作品はこのバレエ団で上演された。ランベール死後、バレエ・ランベールはランベール・ダンス・カンパニーと改称された。
[市川 雅]
『Jane PritchardRambert ; A Celebration ; A Survey of the Company's First Seventy Years(1996, Rambert Dance Company, London)』