大学事典 の解説
リオデジャネイロ連邦大学[ブラジル]
リオデジャネイロれんぽうだいがく
リオデジャネイロ市の北方,イリャドフンダォン(Ilha do Fundão)にある学園都市Cidade Universitáriaに拠点をもつブラジル最古の大学で,連邦大学の中で首位に立つ。1792年創設の高等工業学校が母体となり,1920年にリオデジャネイロ大学(ブラジル)(Universidade do Rio de Janeiro)として設立されたが,37年にブラジル大学(ブラジル)(Universidade do Brasil)と改称され,65年に現在の名称となった。リオデジャネイロ市内に学園都市のほか,中心部に三つの教育機関と南方に一つのキャンパス,またリオデジャネイロ州に二つのキャンパスを擁し,連邦大学の中では最大規模。2016年現在の教員数は4102人,学部生数は3万922人(なお2013年の修士課程6004人,博士課程5538人)。予算は17億円。図書館の蔵書数324万冊余(2013年)。高水準の教育を授業料無料で提供するため,入試の倍率は高い(最も人気の医学は40倍を超える)。2010年からアファーマティブ・アクション政策の一環として「クオータ制(ブラジル)sistema de cotas」(公立学校出身者や低所得者層の家庭を対象に特別枠を設ける制度)を導入し,14年からは公立大学の先頭に立ち,修士課程と博士課程に人種クオータ制(ブラジル)を導入。
著者: 山口アンナ真美
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報