最新 地学事典 「リザード橄欖岩体」の解説
リザードかんらんがんたい
リザード橄欖岩体
Lizard peridotite body
英国南西部,コーンウォールの西端近くにあり,ヘルシニア造山帯の角閃岩を貫くかんらん岩体。粗粒の中心部と細かい縞状の周縁相からなり,前者はかんらん石(Fo89)・Alに富むエンスタタイトと透輝石・スピネルから,また後者はかんらん石・Al含量普通のエンスタタイトと透輝石・クロム鉄鉱からなる。化学成分の検討から,玄武岩マグマからの堆積でできたものでなく,かんらん石団塊や造山帯の貫入性かんらん岩に生成条件が似ていて,粗粒中心部は深部の,より高圧のもとで結晶したもの。周囲の角閃岩に高温の接触変成(特徴的な組合せはハイパーシン+透輝石で,輝石ホルンフェルス相)を与え,ベネズエラのTinaquillo(D.B.Mackenzie, 1960)やケベックのMt.Albert(C.H.Smith et al.,1960)のものと同じ高温型かんらん岩と考えた(D.H.Green, 1964)。現在は,デボン紀の海洋地殻とマントルからなるオフィオライトとする説が主流。かんらん岩体は最上部マントルに相当。蛇紋岩化作用が著しく,原岩はレルゾライトとハルツバージャイトからなる。参考文献:D.H.Green(1964) J. Petr.,Vol.5
執筆者:端山 好和・高澤 栄一
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

