最新 地学事典 「リヒール鉱床」の解説
リヒールこうしょう
リヒール鉱床
Lihir deposit
パプアニューギニアのLihir島で1982年に発見された大規模な金鉱床。ラドラム鉱床とも。同島では中新世のカルクアルカリ系列の背弧火山活動後,更新世にショショナイト系列-アルカリ系列の火山が生成。粗面玄武岩質のLuise火山は東海岸にあり径6km×4kmのLuiseカルデラを形成。地表下100mにモンゾニ岩(K-Ar年代0.36Ma)岩株があり周囲の火山岩を熱変成。カルデラ底には酸性熱水による珪化・高度粘土変質が広く発達。地下には孔隙に富む角礫岩があり,黒雲母・カリ長石を特徴とするカリ変質を受けている。Au鉱化作用は34万~15万年前に起こり,カリ変質帯を中心に地表まで及ぶ。鉱石は地表付近の酸化鉱を除き硫化鉱で,鉱染状の多量の黄鉄鉱と少量の白鉄鉱からなり,硫砒鉄鉱・黄銅鉱・斑銅鉱・安四面銅鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱・輝水鉛鉱,微量のTe鉱物を伴う。大部分のAuは1µm以下の微粒子として黄鉄鉱中に存在。海水面レベルから深さ200mまで露天採掘が計画され,カットオフ品位1.6ɡ/tで,可採鉱量1.88億t, 品位Au3.6ɡ/t, Au量670t。硫化鉱は加圧酸化法で処理。
執筆者:井沢 英二
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

