放送中のテレビ番組や録画した番組を、インターネットを通じて外出先などに転送して視聴すること。リモート視聴用機能を内蔵し、インターネットに接続された受信機と、視聴用アプリが組み込まれたスマートフォンやタブレット型端末をあらかじめ接続設定しておき、端末側から受信機を操作して番組を視聴する。地上デジタルのほか、BS、CS放送の視聴が可能。ただし、2014年(平成26)5月時点で、BSデジタル放送や110°CSデジタル放送の一部のチャンネルは対応していない。
2014年2月に次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)がデジタル放送受信におけるリモート視聴要件Ver.1.0を策定し、同年春に対応機器が発売された。従来、インターネットを通じて外出先でストリーミング配信を受けるデジタル放送の視聴においては、放送中の番組の同時配信は家庭内のネットワーク利用に限られており、著作権保護規格DTCP+によって、録画番組だけが外出先で視聴できた。また、放送中の番組を端末単体で視聴するには、テレビ放送の電波の届く場所でのワンセグ利用に限られていた。テレビ局が行う放送番組のインターネットの同時送信は、在京キー局が配信する人気番組に視聴が集中する可能性があるため、地方局の反対が根強く、いまだに実現していない。また、NHKの番組は放送法により、災害時などを除き、放送後でなければネット配信できない。これらの問題をクリアしたリモート視聴の規制緩和によって、放送番組の同時配信に道が開けたが、今後、スマートフォンなどの通信量増大や通信費、受信契約料負担などといった、さまざまな面に影響が出る可能性がある。
[編集部]
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