リンモリブデン酸(読み)リンモリブデンさん(その他表記)phosphomolybdic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リンモリブデン酸」の意味・わかりやすい解説

リンモリブデン酸
リンモリブデンさん
phosphomolybdic acid

モリブドリン酸ともいう。古来知られているヘテロポリ酸の1種で,ホスホ十二モリブデン酸三水素 H3[PMo12O40]・nH2O が代表的なものである。これはオキソ酸 (リン酸) 基のまわりに他のイソポリ酸 (モリブデン酸) が縮合した構造をもつ。黄色結晶,水に可溶酸性では安定である。アンモニアアミン,蛋白質類と沈殿をつくるので,これらの試薬となる。リン酸塩とモリブデン酸塩溶液に濃硝酸を加えて生成するアンモニウム塩の沈殿 (黄色結晶) はリン酸やリン酸塩の分析に用いられる。

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栄養・生化学辞典 「リンモリブデン酸」の解説

リンモリブデン酸

 モリブドリン酸が正式名.リンとモリブデンで構成されるヘテロポリ酸を総称していう.[PMo12O403,[P2Mo18O626その他が知られている.リン酸やカチオン成分の分離定量に用いる.タングストリン酸と用途が多く共通している.

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化学辞典 第2版 「リンモリブデン酸」の解説

リンモリブデン酸(塩)
リンモリブデンサンエン
phosphomolybdic acid(phosphomolybdate)

ヘテロ原子としてPを含むWのヘテロポリ酸(塩)の慣用名IUPAC命名法ではホスホモリブデン酸(塩),モリブドリン酸(塩)ともいう.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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