リーゲル(その他表記)František Ladislav Rieger

改訂新版 世界大百科事典 「リーゲル」の意味・わかりやすい解説

リーゲル
František Ladislav Rieger
生没年:1818-1903

ボヘミアの政治家。義父パラツキーとともにチェコ民族運動を推進。チェコ人の民族的要求を無視した1867年のオーストリア・ハンガリー二重帝国の成立後,帝国議会ボイコット戦術を指導した。74年のチェコ民族政党の分裂後,保守的な老チェコ党の指導者となり,チェコ人ブルジョアジーと貴族連合を図ったが,91年対立する青年チェコ党に帝国議会選挙で敗れ,議席を失ったのち政界から引退した。1861年,プラハチェコ語の新聞《ナーロドニー・リスティ》を創刊,また1858-74年にはボヘミア初の百科事典を出版した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リーゲル」の意味・わかりやすい解説

リーゲル
Rieger, František Ladislav

[生]1818.12.10. セミソ
[没]1903.3.3. プラハ
チェコの政治家。製粉業者の家に生れ,若くして独立運動に参加。 1848年プラハの革命を指導,オーストリア政府に対し民族的要求を提出。制憲議会のチェコ代表となったが,この議会が解散 (1849) されると,フランスに亡命。帰国 (61) 後,プラハで文化活動に従事,チェコ最初の百科事典の編纂,新聞の創刊に専念。また義父である F.パラツキーとともに民族党保守派 (のちの老人チェコ党 ) の指導者となり (60) ,帝国議会に議席を占めた (61) 。チェコの権利とボヘミアの自治を要求したボヘミア宣言 (68) に関与するなど保守的な民族主義の唱道に努めた。やがて急進的な青年チェコ党台頭により議席を失い (91) ,政界から引退,男爵の位を受けた (97) 。

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