改訂新版 世界大百科事典 「リーボック」の意味・わかりやすい解説
リーボック
rhebok
rhebuck
Pelea capreolus
細く,長い首と四肢をもつ優美なつくりの体をもつ小型のアンテロープ。偶蹄目ウシ科の哺乳類。体型はリードバックに似るが,耳が長くとがり,角は短くほぼ直立するのが特徴。全体に茶灰色の体毛は羊毛状で,密に生える。ただし,尾の下面と腹面は白色。体長115~125cm,肩高71~79cm,尾長15~30cm,体重20~30kg。南アフリカに分布。山の斜面あるいは丘陵地に1頭の雄に率いられた12頭以下の家族群あるいは家族群の連合したふつう30頭以下の群れですみ,おもに朝夕に草を食べる。食事中は見張りが立って警戒にあたり,危険を察知すると鳴いて群れの仲間に知らせる。交尾期には雄はきわめて攻撃的になり,他の雄やときに家畜のヤギ,ヒツジを攻撃して殺すことがある。雌は11~12月に1~2子を生む。自然条件下での寿命は8~10年。
→レイヨウ
執筆者:今泉 吉晴
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報