20世紀西洋人名事典 の解説
ルイス マルティン・サントス
Luis Martín Snatos
1924 - 1964
スペインの小説家。
サラマンカ、マドリード両大学で医学を修め、精神科医として治療にあたる。その傍ら、小説を手がけ「沈黙の時」(1962年)によって一躍注目される。これは若い有望な医師が社会の犠牲となり身を持ち崩し、都会から逃避するまでの過程を描いたもので、当時のスペイン社会の病んでいる部分をえぐり出した作品として高く評価された。スペイン現代文学に新しい展望を開く作家として将来を嘱望されたが、交通事故で40歳でなくなる。死後未完の小説「破壊の時」(’73年)が発刊される。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報