ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ル・センヌ」の意味・わかりやすい解説
ル・センヌ
Le Senne, René
[没]1954.9.1. パリ
フランスの唯心論哲学者。 O.アムランに学び,1929~31年,42年以後ソルボンヌの道徳哲学講座を担当。 48年道徳政治学アカデミー会員。 L.ラベルとともに指導した哲学叢書の名によって「精神の哲学」の代表者とされる。人は一方で超越的,絶対的価値の世界を分有し,他方粗野な現実の世界に生き,障害にぶつかることによって価値を実現し,自己を創造していく。宗教は自我の限界をこえて絶対的価値と一致しようとするものであるとした。主著は『義務』 Le Devoir (1930) ,『一般道徳概論』 Traité de morale générale (30) ,『神の発見』 La Découverte de Dieu (55) 。
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