レシベ化作用(読み)レシベかさよう(その他表記)lessivage

改訂新版 世界大百科事典 「レシベ化作用」の意味・わかりやすい解説

レシベ化作用 (レシベかさよう)
lessivage

基礎的土壌生成作用の一つで,粘土の機械的移動illimerizationともいう。微細な粘土粒子が化学的分解を受けることなく,そのまま浸透水に懸濁して土壌断面表層から移動し下層集積する過程。粘土の集積した部位をアルジリック層argillic horizonという。レシベ化作用が生じるためには粘土粒子が浸透水中に分散することが前提条件であり,したがって土壌のpHが6.5~5.5の間の値のときに最も強く進行する。アルジリック層の土壌薄片を偏光顕微鏡で観察すると,孔隙(こうげき)の周辺に複屈折を示す流理構造をもった粘土粒子の沈積(アルジランという)が認められる。粘土の集積が顕著な場合には,土壌構造単位の表面に光沢のある粘土皮膜clay cutanが肉眼的にも認められる。レシベ化作用が典型的に生じている土壌は,フランスのレシベ土sol lessivé,ドイツのパラ褐色土Parabraunerde,アメリカのアルフィソルAlfisol,ロシアの偽ポドゾル性褐色森林土,FAO/UNESCO分類体系のルビソルLuvisolなどの名称で呼ばれている。いずれもレスないし石灰質堆積物母材とする場合が多い。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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