レッチュベルクトンネル(読み)れっちゅべるくとんねる(英語表記)Lötschberg Tunnel

デジタル大辞泉 「レッチュベルクトンネル」の意味・読み・例文・類語

レッチュベルク‐トンネル(Lötschberg Tunnel)

スイス中南部、ベルナーアルプスを横切る鉄道トンネルベルン州カンデルシュテークバレー州のゴッペンシュタインを結ぶ。全長14600メートル。雪崩崩落による犠牲者が出た難工事の末、1913年に開通。2007年、高速運行や貨物輸送に適したレッチュベルクベーストンネルが開通した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レッチュベルクトンネル」の意味・わかりやすい解説

レッチュベルク・トンネル
れっちゅべるくとんねる
Lötschberg Tunnel

スイス中部でアルプス山地を貫き、首都ベルンを沿岸にもつアーレ川(ライン川の支流流域とローヌ川流域のウァリス渓谷を結ぶ複線型鉄道トンネル。長さ1万4612メートル。このトンネル建設のために、スイス連邦政府の資本を取り入れたベルン・アルピネ鉄道(ベルン・レッチュベルク・シンプロン鉄道、BLSと通称)が設立され、1906年に着工、1913年に開通した。固い岩盤のために予想外の難工事となり、出水や雪崩(なだれ)のために多くの犠牲者を出した。トンネル内の最急勾配(こうばい)は27‰(パーミル)に達する。最初から電気鉄道としてつくられており、スイスの鉄道最初の長大電化トンネルとなった。

 列車の高速化への対応や、貨物輸送上の制約などから、2007年12月にレッチュベルク・ベーストンネルが新たに開通した。

青木栄一・青木 亮]

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