ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レンツルス」の意味・わかりやすい解説
レンツルス
Lentulus, Publius Cornelius
[没]前63.12.5. ローマ
古代ローマのコルネリウス氏出身の政治家。公金横領,不徳行為などで悪評があったが,前 71年執政官 (コンスル ) ,前 74,前 63年法務官 (プラエトル ) に就任。カチリナ陰謀事件にくみし,M.キケロと対立。 L.カチリナ追放後ローマで策動したが,味方に裏切られ,処刑された。
レンツルス
Lentulus Crus, Lucius Cornelius
[没]前48.9.29. エジプト
古代ローマのコルネリウス氏出身の政治家。カエサルに敵対。同派の P.クロディウスの醜聞を告発。前 49年執政官 (→コンスル ) としてカエサルの元老院に対する講和要求を拒否。カエサルのローマ進軍でアシアに逃れ,ポンペイウス (大ポンペイウス) 軍に加わった。しかし,ファルサルスで敗れ,エジプトに逃れたが,ポンペイウスの死の翌日殺された。
レンツルス
Lentulus Spinther, Publius Cornelius
[没]前48頃
古代ローマのコルネリウス氏出身の政治家。 M.キケロを支持,カチリナ一派の粛清を助けた。前 57年執政官 (→コンスル ) 。キケロのローマ召還に尽力した。前 56~53年キリキア総督。ユリウス・カエサルの援助を受けていたが,ポンペイウス派につき,敗れてロドスに逃れ,結局はカエサルにくだり,処刑された。
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