旺文社世界史事典 三訂版 「ロバート=オーウェン」の解説
ロバート=オーウェン
Robert Owen
イギリスの空想的社会主義者
20歳でマンチェスターの大紡績工場支配人となる。1800年ニューラナークの工場で労働者の生活改善の実験に着手し,生産・労働・利潤の改良に成功した。1825年にはアメリカで「ニューハーモニー」共産村を建設したが失敗。彼の社会観の根底には,社会環境をよくすることによって人間性を高め,理想社会を実現しうるとする思想がある。私有財産や既成宗教を攻撃し,みずからも労働者となって運動を続け,1833年の工場法制定にも大きく貢献した。また協同組合を結成し,全国労働組合連合を成立させたが,弾圧のため崩壊した。晩年は政治運動を離れ,窮乏の中に死去。
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