ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロンコド」の意味・わかりやすい解説
ロンコド(隆科多)
ロンコド
Longgodo
[没]雍正6(1728)
中国,清朝中期の政治家。姓はとう佳。 鑲黄旗満州旗人。開国功臣の名門の出身で,父のとう国維の姉は順治帝の孝康皇后,ロンコドの姉は康煕帝の孝懿皇后である。康煕 27 (1688) 年に一等侍衛,鑾儀使に任じられ,正藍旗蒙古副都統,同 59年に理藩院尚書となり,康煕帝が没する際に歩軍統領として帝の遺詔「第4子の雍正帝を即位させること」を聞いたという。年羹堯 (ねんこうぎょう) とともに雍正帝の即位に力があったため,雍正朝になると吏部尚書,戸・刑・工部尚書を歴任,議政大臣となり,一方父の一等公の爵を継いで,年羹堯とともに権勢をふるった。しかし,年羹堯が失脚すると,それをかばったことを理由に降等され,さらに査嗣庭の不敬罪の責任者として告発され,雍正5 (1727) 年に不敬罪5条,欺罔罪4条など 41条の罪を数えられ,死刑は許されたものの終身禁錮に処され,翌年没した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報