精選版 日本国語大辞典 「んだ」の意味・読み・例文・類語 ん‐・だ ( 格助詞「の」に、断定の助動詞「だ」の付いた「のだ」の変化したもの )① 事実を確かなものと認めて提示したり、自分の主張を述べたりして、それがある事情や理由にもとづく判断であるということを表わす。[初出の実例]「内にゃアの、いい嫁があるんだアな」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)後)「早く死にゃいいんだ。こんな世の中に、ママなんて、とても生きて行けやしねえんだ」(出典:斜陽(1947)〈太宰治〉三)② 話し手の決意を表わす。[初出の実例]「僕は世界的の大文豪になるんだよ」(出典:大津順吉(1912)〈志賀直哉〉一)③ ( 疑問詞を受けて ) 意図や事実をたずねる気持を表わす。[初出の実例]「何故横目で人を見るんだ」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)三)④ 相手にある行動をするよううながす気持を表わす。[初出の実例]「山本還二が来たら、すぐにそっと交番へ知らせに来るんだぞ! いいか!」(出典:母(1930)〈岡田三郎〉一五) ん‐だ 〘 感動詞 〙 東北方言などで、相手の言ったことに対して、その通りだという気持を表わすのにいうことば。[初出の実例]「『何んだか、理窟は分らねども、殺されたくねえで』『んだよ!』」(出典:蟹工船(1929)〈小林多喜二〉四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例