岡田三郎(読み)おかださぶろう

精選版 日本国語大辞典 「岡田三郎」の意味・読み・例文・類語

おかだ‐さぶろう【岡田三郎】

小説家北海道生まれ。早稲田大学卒。「不同調」同人著作巴里」「伸六行状記」。明治二三~昭和二九年(一八九〇‐一九五四

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「岡田三郎」の意味・わかりやすい解説

岡田三郎
おかださぶろう
(1890―1954)

小説家。北海道松前生まれ。洋画家を志して太平洋画会研究所に学ぶ。早稲田(わせだ)大学英文科在学中、『涯(はて)なき路』(1918)が『新愛知』新聞の懸賞小説に当選。卒業後、『文章世界』の編集に従事し、浜田広介(ひろすけ)らと同人雑誌『地平線』を創刊。1921年(大正10)渡仏し、2年後帰国してコント紹介、提唱した。25年『文芸日本』を主宰し、『不同調』同人としても活躍。新興芸術派にも加わり『物質の弾道』(1930)を刊行。戦時下の庶民哀歓を描いた『伸六行状記』(1940)は評判をとった。

[神谷忠孝]

『『現代日本文学大系91 現代名作集一 岡田三郎篇』(1973・筑摩書房)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岡田三郎」の解説

岡田三郎 おかだ-さぶろう

1890-1954 大正-昭和時代の小説家。
明治23年2月4日生まれ。博文館の「文章世界」を編集しながら小説をかく。大正10年フランスにわたり,帰国後日本にはじめてコント文学を紹介。14年「文芸日本」を創刊した。のち新興芸術派から私小説に転じた。昭和29年4月12日死去。64歳。北海道出身。早大卒。作品に「巴里」「伸六行状記」など。

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