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アドメトス Admetos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アドメトス
Admetos

貞婦アルケスティスの夫として有名なギリシア神話の英雄。テッサリアのフェライの王であった彼はあるとき,キュクロプスたちを殺した罰として,彼のもとで1年間奉公しなければならなくなったアポロンを親切に待遇したので,アポロンは,彼がイオルコス王ペリアスの娘アルケスティスと結婚できるよう取りはからってやったうえに,神界に帰る前に,アドメトスの死期がきたとき,もし家族のだれかが進んで彼の身代りに立てば,命の助かる特権を与えた。病気で死にかけたときアドメトスは,愛妻アルケスティスのほかには身代りに死んでくれる者を見つけることができなかった。だがちょうどそのときアドメトスの客となったヘラクレスが,死神と格闘してアルケスティスを墓場から連れ戻してきてくれたので,夫婦はまたしあわせに暮すことができたという。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アドメトス
あどめとす
Admtos

ギリシア神話の英雄。テッサリアのフェライの王で、カリドンの猪(いのしし)狩りやアルゴナウテスたちの遠征に参加した。彼は、キクロペスたちを殺してオリンポスを追われたアポロンを、親切に迎え入れた。このためアドメトスがアルケスティスに求婚し、その父親ペリアスからライオンと猪を同時に車につなぐよう難問を課せられたとき、アポロンから感謝のしるしとしてその条件にあう戦車を贈られた。またアドメトスが早死にすることがわかると、アポロンは運命の女神を説得し、だれかが身代りに死ねば彼の長生きを許すと約束させた。身代りには妻のアルケスティスがなったが、彼女はヘラクレスの助けによってよみがえり、ふたたびアドメトスと長い間幸福に暮らした。[小川正広]

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