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アラファト死去 あらふぁとしきょ

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知恵蔵2015の解説

アラファト死去

ヤセル・アラファトが2004年11月にパリで死亡した。1929年に生まれたアラファトはパレスチナの武力による解放を主張してパレスチナ人の民族主義をつくりあげた。しかし、約束したエルサレムを首都とするパレスチナ国家を実現できなかった。また独裁的な傾向が強く、周辺には腐敗が広がっていた。05年1月の選挙でマフムード・アッバス前首相がパレスチナの新大統領に選ばれた。イスラエルと米国はアラファトがテロを煽動しているとして交渉を拒否していたが、アッバスの登場を受けて立場を変え、05年2月、シャロン・イスラエル首相とアッバスの会談が実現した。イスラエルは、拘束していたパレスチナ人の一部を釈放し、またパレスチナ急進派の暗殺を停止し、西岸の都市の治安維持の責任を部分的ながらパレスチナ側に譲渡した。アッバスはハマスジハードなどの急進派を説得して入植地やイスラエルに対する攻撃を抑制させた。イスラエルがアッバスに協力したのはガザ撤退に際し情勢の安定を求めたからである。しかしヨルダン川西岸地区への入植は続いている。和平交渉再開の道筋を見出すのがアッバスの課題である。

(高橋和夫 放送大学助教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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