ウエスカ(その他表記)Huesca

デジタル大辞泉 「ウエスカ」の意味・読み・例文・類語

ウエスカ(Huesca)

スペイン北東部、アラゴン州の都市サラゴサの北東約65キロメートル、ピレネー山脈中央の南麓に位置する。ローマ帝国の植民都市オスカに由来する。8世紀末にイスラム教徒支配下に置かれ、11世紀末にアラゴン王ペドロ1世が奪還し、アラゴン王国の都が置かれた。16世紀建造のゴシック様式大聖堂、アラゴン王が眠るサン‐ペドロ‐エル‐ビエホ教会などがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウエスカ」の意味・わかりやすい解説

ウエスカ
Huesca

スペイン北東部,アラゴン州,ウエスカ県の県都。グアラ山地の南,ウエスカ盆地に位置する。町は古代イベリア人の時代に建設され,ローマ時代には造幣所もおかれた。西ゴート族ムーア人支配を経て,11世紀にはアラゴン王国に入り,1096~1118年には同国の首都として軍事,政治上の重要地点となった。手工業のほか,農業機械工場がある。鉄道と道路によって南西のサラゴサと結ばれる一方,北はピレネー山脈を越えてフランスのポーに通じる。聖ペドロエルビエホ聖堂 (1134頃) ,聖ミゲル聖堂 (10) ,アラゴン王国のラミロ2世,アルフォンソ2世の墓所などがある。人口4万 4091 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウエスカ」の意味・わかりやすい解説

ウェスカ
うぇすか
Huesca

スペイン北東部、アラゴン地方ウェスカ県の県都。ピレネー山脈中央の南麓(なんろく)に位置する農産物集散地。人口4万6243(2001)。紀元前から存在した古い町で、ローマ時代はオスカOscaとして知られ、堅固な要塞(ようさい)の一つであった。789年にムーア人の侵攻を受け、1096年ピエール1世が奪回、その後1118年まではアラゴン王国の首都であった。旧市街の南と西を囲む古い城壁や、1497年に再建されたゴシック様式の美しい大寺院などがある。

田辺 裕・滝沢由美子]

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