ウータイ(五台)山(読み)ウータイさん(英語表記)Wutai Shan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウータイ(五台)山」の意味・わかりやすい解説

ウータイ(五台)山
ウータイさん
Wutai Shan

中国中部,シャンシー(山西)省北東部にあるウータイシャン(五台山)山脈の主峰群。5峰からなる。浸食が激しいが,山頂には平坦面が残る。最高峰はペイ(北)台で標高 3058m。5峰に囲まれた盆地は 5世紀頃から文殊菩薩の霊地といわれ,歴代王朝の庇護を受けて豪壮な寺院が建てられた。特に顕通寺と菩薩頂は,多数の堂閣や仏塔などを擁する。円仁など日本からの修行僧もあった。夏も涼しいことから,チンリヤン(清涼)山の別名もある。また南西麓のウータイ県にある仏光寺の東大殿,南禅寺大仏殿は中国最古(唐代)の木造建築として名高い(→中国建築)。2009年世界遺産の文化遺産に登録。

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