エスノセントリズム(その他表記)ethnocentrism

翻訳|ethnocentrism

関連語 名詞

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エスノセントリズム」の意味・わかりやすい解説

エスノセントリズム
ethnocentrism

民族中心主義。ギリシア語で「人種」または「民族」を意味する ethnosと,「中心点」を意味する kentronとが結合してできたことば。また民族にかぎらず,さまざまな社会的レベルで自己の属する内集団と,自己の属さない外集団との差別を強く意識し,内集団には肯定的服従的態度を,外集団には否定的敵対的態度をとる精神的傾向をさしてもいう。いかなる民族,いかなる集団にもこの傾向が内在しているが,これが極端になるとナチスのユダヤ人迫害にみられるような極端な排外主義になる場合がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエスノセントリズムの言及

【排外主義】より

…ショービニズムともいう。 排外主義の原形は,どの集団にも多少とも見いだされるエスノセントリズム(自集団中心主義)にかかわりがある。伝統社会においては,集団への帰属と依存の意識が強まって,親密な〈内〉の心情つまり〈内集団〉感情が形成されるとき,同時に,他の集団については異質の標識が強調されて〈外集団〉として識別される。…

※「エスノセントリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android