オナガキジ(英語表記)Syrmaticus reevesii; Reeves's pheasant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オナガキジ」の意味・わかりやすい解説

オナガキジ
Syrmaticus reevesii; Reeves's pheasant

キジ目キジ科。雄は全長 2mをこえ,尾が 1~1.6mと非常に長い。羽色は額が黒く,頭上が白い。基部から後頸部にかけて黒色の太い過眼線があり,眼下に白斑が入る。頸は上が白く,下が黒い。体の羽毛は胸上部と背が黄褐色,脇から腰が白色で,どちらも各羽毛の縁が黒くうろこ模様をつくっている。腹は黒い。尾羽は各羽の中央が白色,両翼が黄褐色で,黒色横帯が多数あって美しい。雌は雄より尾が短く,頭上が褐色。ほかは淡褐色から褐色で,各羽は中央が白く,その両側が黒いのでまだら模様になっている。腹の中央は白い。中国固有で,中部から東部にかけて不連続に分布しており,おもに常緑樹林に生息する。イギリスやフランスなどでは移入されて野生化している。日本ではキジ飼育家の間で愛好されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オナガキジ」の意味・わかりやすい解説

オナガキジ
おながきじ / 尾長雉
Reeve's pheasant
[学] Syrmaticus reevesii

鳥綱キジ目キジ科の鳥。雄は尾が非常に長く、2メートル近くにもなる。全体に黄褐色地に黒色波状紋のある美しい羽色をしている。雌は全長75センチメートルで尾は長くなく、全体に赤褐色をしている。中国中央部の山地森林にすむ。世界各地の動物園などで飼育されている。

[樋口広芳]


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