オリュンピアス(英語表記)Olympias

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オリュンピアス
Olympias

[生]前375頃
[没]前316
マケドニア王フィリッポス2世の最初の妃。アレクサンドロス3世 (大王) の母。エピルス王ネオプトレモスの娘。大王の遠征中,マケドニアの統治を委任されていたアンチパトロスと争い,エピルスに引きこもっていたが,大王とアンチパトロスの死後,前 319年大王の遺児アレクサンドロス4世の摂政として実権を掌握。前 317年大王の異母兄で知的障害をもつフィリッポス3世アリダイオスとその妃を殺害したが,前 316年カサンドロスに敗れたのち処刑された。

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世界大百科事典 第2版の解説

オリュンピアス【Olympias】

前375‐前316
古代マケドニア王国のフィリッポス2世の妃。アレクサンドロス大王の母。少女時代から密儀宗教に入信するなど,その神秘的激情的な性格は,アレクサンドロスの精神形成にも影響を及ぼした。前337年新妃の冊立(さくりつ)で離別出国,翌年のフィリッポス暗殺には彼女の教唆関与が疑われている。王国の実力者アンティパトロス,カッサンドロス父子と終始敵対したが,のち敗れて殺された。【大牟田 章】

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世界大百科事典内のオリュンピアスの言及

【アレクサンドロス[大王]】より

…アレクサンドロス3世とも呼ばれる。アルゲアス王家のフィリッポス2世と西隣モロシア王家出身の妃オリュンピアスとの間に生まれ,前336年即位,2年後東方遠征の途につき,アケメネス朝ペルシア帝国を滅ぼして中央アジア,インド北西部にいたる広大な世界帝国を実現したが,その活動は内治・外征の両面で未完のまま,前323年32歳でバビロンに病没した。彼の東征と大帝国の建設を機として,東西に活発な文物交流の場がひらかれ,豊かな世界文化の時代――〈ヘレニズム〉時代がはじまった。…

【マケドニア】より

…しかしその会議で,大王の異母兄弟フィリッポス3世,大王の遺子アレクサンドロス4世の事実上の摂政となった帝国宰相ペルディッカスの横死後,アンティパトロスが摂政役に就き,二人の王とともにマケドニアに戻った(前321)。彼の死後フィリッポス3世の妻エウリュディケEurydikēと幼いアレクサンドロス4世の祖母(すなわち大王の母)オリュンピアスが軍を率いて戦い,オリュンピアスはフィリッポス3世夫妻を殺害する(前316)。しかし彼女はアンティパトロスの子でマケドニア支配を狙うカッサンドロスKassandrosに殺され,カッサンドロスはさらにアレクサンドロス4世とその母をも殺し,アルゲアダイの男系は絶えた。…

※「オリュンピアス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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