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オリンピック憲章 オリンピックけんしょう Olympic Charter

5件 の用語解説(オリンピック憲章の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オリンピック憲章
オリンピックけんしょう
Olympic Charter

オリンピック競技大会に関する基本的事項を定めた規程。 1925年プラハ開かれた国際オリンピック委員会 IOCの会議で制定され,以後幾度か改定と増補を行なっている。根本原則,第1章オリンピックムーブメント,第2章国際オリンピック委員会,第3章国際競技連盟,第4章国内オリンピック委員会,第5章オリンピック競技大会および付則から成り立っている。

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百科事典マイペディアの解説

オリンピック憲章【オリンピックけんしょう】

オリンピックに関するすべての取り決めを条文にしたもの。1925年にプラハの第23次国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定された。オリンピック運動の目的,エンブレム,国際オリンピック委員会の組織,権限,会議,国内オリンピック委員会NOC)の権限,聖火,開閉会式,競技プログラムオリンピック旗,選手宣誓の内容から表彰式の運営に至るまで,6章61条及び細則で細かく規定している。
→関連項目アマチュアリズム

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大辞林 第三版の解説

オリンピックけんしょう【オリンピック憲章】

オリンピックに関する基本的な約束ごとを取り決めたもの。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オリンピック憲章
おりんぴっくけんしょう
Olympic Charter

1914年に起草され、1925年に制定されたオリンピックの原則を記した規定である。それまで、IOC(国際オリンピック委員会)はクーベルタンの意見と総会の協議で案件を処理していた。1948年に「オリンピック規約・規則」と改称されたが、1978年の大改定で元のオリンピック憲章という名称に戻った。しかし、その編成の根本はほとんど変わっていない。
 憲章はオリンピズムの根本原則、規則、付属細則を成文化している。オリンピズムの根本原則は別欄のとおりであるが、要約すると、オリンピックの目的を、スポーツの基礎である肉体的、道義的性質の発展を推進し、スポーツを通じ相互理解の増進と友好の精神によって若人(わこうど)たちを教育し、それによってよりよい、より平和な世界の建設に協力することとしている。
 オリンピック大会は4年ごとに開かれ、大会はすべての国の競技者を公平、平等に参加させる。大会を開催する栄誉は都市に与えられ、その都市の選定はIOCの専権とする。オリンピック・シンボル、旗、標語(より速く、より高く、より強く)、讃歌はIOCの独占所有物である。オリンピック・シンボルは、5個の互いに組み合わされた輪、すなわち青、黄、黒、緑、赤が左から右へこの順番で並ぶ。オリンピック大会は、個人やチームの間で競われるものであり、国と国の間で競われるものではない。オリンピックの賞では、一等賞は銀台に金メッキしたメダル、二等賞は銀メダル、三等賞は赤銅メダル、また第1位から第8位までに賞状を授与することになっている。
 アマチュアリズムとの関係からいつも問題となる参加資格については、1967年の改定でアマチュアという文言をなくし、各IF(国際競技連盟International Sports Federation)のアマチュア規定が相互に不一致であっても、その規定に任せることとなった。また、各IFの定める参加資格を尊重するため、プロの参加も全面的に解禁となっている。ただし、その規定はIOCの承認が必要であって、比較的広くとらえようとするIFの一つであるFIFA(国際サッカー連盟)などの参加資格との調整が問題になる場合が多い。[鈴木良徳]

その後の動き

オリンピック憲章は、IOCの最高機関である総会の権限により改正され、2012年4月現在の最新版は、2011年7月に改正されたものである。[編集部]

オリンピック憲章
おりんぴっくけんしょう

本欄は、2011年版のオリンピック憲章の規則(全61項目)のうち、オリンピズムの根本原則と第1章を記載したものである。
【オリンピズムの根本原則】
1. オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体としての人間を目指すものである。スポーツを文化と教育と融合させることで、オリンピズムが求めるものは、努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、社会的責任、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重に基づいた生き方の創造である。
2. オリンピズムの目標は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。
3. オリンピック・ムーブメントは、オリンピズムの諸価値に依って生きようとする全ての個人や団体による、IOCの最高権威のもとで行われる、計画され組織された普遍的かつ恒久的な活動である。それは五大陸にまたがるものである。またそれは世界中の競技者を一堂に集めて開催される偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会で頂点に達する。そのシンボルは、互いに交わる五輪である。
4. スポーツを行うことは人権の一つである。すべての個人はいかなる種類の差別もなく、オリンピック精神によりスポーツを行う機会を与えられなければならず、それには、友情、連帯そしてフェアプレーの精神に基づく相互理解が求められる。
5. スポーツが社会の枠組みの中で行われることを踏まえ、オリンピック・ムーブメントのスポーツ組織は、自律の権利と義務を有する。その自律には、スポーツの規則を設け、それを管理すること、また組織の構成と統治を決定し、いかなる外部の影響も受けることなく選挙を実施する権利、さらに良好な統治原則の適用を保証する責任が含まれる。
6. 人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別はいかなる形であれオリンピック・ムーブメントに属する事とは相容れない。
7. オリンピック・ムーブメントに属するためには、オリンピック憲章の遵守及びIOCの承認が必要である。
【第1章 オリンピック・ムーブメントとその活動】
1 オリンピック・ムーブメントの構成と全般組織
1. 最高機関であるIOCのもとで、オリンピック・ムーブメントは、オリンピック憲章を指導原理とすることに同意する各種組織、選手、その他の人々を統轄する。オリンピック・ムーブメントの目的は、オリンピズムとその諸価値に従いスポーツを実践することを通じて若者を教育し、平和でよりよい世界の建設に貢献することである。
2. オリンピック・ムーブメントの3つの主要な構成要素は、国際オリンピック委員会(IOC)、国際競技連盟(IF)、国内(地域)オリンピック委員会(NOC)である。
3. 上記の3つの主要な構成要素に加え、オリンピック・ムーブメントには、オリンピック競技大会組織委員会(OCOG)、IFやNOCに所属する国内での統轄団体、クラブ、個人、そして特にその利害がオリンピック・ムーブメント活動の根本的な要素をなす選手、さらにジャッジ、審判員、コーチその他の競技役員や技術要員も含まれる。また、IOCが承認したその他の組織や団体も含まれるものとする。
4. オリンピック・ムーブメントにいかなる形で属するいかなる人物あるいは組織もオリンピック憲章の条文に拘束され、かつIOCの決定に従わなければならない。
2 IOCの使命と役割
 IOCの使命は、世界中で『オリンピズム』を推進することと、オリンピック・ムーブメントを主導することである。IOCの役割は:
1. スポーツにおける倫理の振興、及び優れた統治およびスポーツを通じた青少年の教育を奨励、支援するとともに、スポーツにおいてフェアプレーの精神が隅々まで広まり、暴力が閉め出されるべく努力すること。
2. スポーツおよび競技大会の組織、発展、調整を奨励、支援すること。
3. オリンピック競技大会が定期的に開催されることを保証すること。
4. スポーツを人類に役立て、それにより平和を推進するために、公私の関係団体、当局と協力すること。
5. オリンピック・ムーブメントの団結を強め、その独立性を守るとともにスポーツの自立性を保全するために行動すること。
6. オリンピック・ムーブメントに影響を及ぼすいかなる形の差別にも反対すること。
7. 男女平等の原則を実行するための観点から、あらゆるレベルと組織においてスポーツにおける女性の地位向上を奨励、支援すること。
8. スポーツにおけるドーピングに対する闘いを主導すること。
9. 選手の健康を守る施策を奨励、支援すること。
10.スポーツや選手を、政治的あるいは商業的に悪用することに反対すること。
11.選手の社会的かつ職業的な将来を保証するためのスポーツ組織および公的機関の努力を奨励し、支援すること。
12.「スポーツ・フォア・オール」の発展を奨励、支援すること。
13.環境問題に関心を持ち、啓発・実践を通してその責任を果たすとともに、スポーツ界において、特にオリンピック競技大会開催について持続可能な開発を促進すること。
14.オリンピック競技大会のよい遺産を、開催国と開催都市に残すことを推進すること。
15.スポーツを文化や教育と融合させる試みを奨励、支援する。
16.国際オリンピック・アカデミー(IOA)の活動、およびオリンピック教育に献身するその他の団体の活動を奨励、支援すること。
《規則2付属細則》
1. IOC理事会は、適切と判断する条件に従い、当該大会がオリンピック憲章に従って行われかつNOCまたはIOCの承認した連合体の管理下にあり、さらに関係IFの援助を得て、そのIFの技術規則に従って開催されるものである場合には、地域別、大陸別、世界規模の国際的な総合競技会にIOCが協賛することを認めることができる。
2. IOC理事会は、当該大会がオリンピック・ムーブメントの目的に合致している場合には、その他の競技大会にIOCが協賛することを認めることができる。
3 IOCによる承認
1. IOCは、オリンピック・ムーブメントの構成員について正式に承認を与えることができる。
2. IOCは、IOCの使命と役割に結びつく活動をする国内スポーツ組織をNOCとして承認することができる。IOCはまた、大陸もしくは世界規模で組織されたNOCの連合組織を承認することができる。全てのNOCやNOC連合は、可能な所では、法人格を持たなければならない。全てのNOCやNOC連合はオリンピック憲章に従わなければならない。それらの規約はIOCの承認を条件とする。
3. IOCはIFおよびIFの連合組織を承認することができる。
4. IFまたはNOCの連合組織の承認は、各IFもしくは各NOCがIOCと直接に協議する権利に、いかなる影響をも及ぼさないし、またIOCが各IFもしくは各NOCと協議する場合も同様である。
5. IOCは、スポーツに関係する非政府組織で、国際的なレベルで活動し、その規約と活動がオリンピック憲章に従う団体を、承認することができる。
6. 個々の事例の承認結果はIOC理事会により決定される。
7. IOCによる承認には暫定的なものと最終的なものがある。暫定承認とその取り消しは、IOC理事会により有期または無期で決定される。IOC理事会は、暫定承認が失効する条件を決定できる。最終承認およびその取り消しは総会で決定される。承認手続きの全ての詳細はIOC理事会により決定される。
4 オリンピック・コングレス
 オリンピック・コングレスは、IOCが定める間隔で、オリンピック・ムーブメントの構成要素の代表により開催される。招集はIOC会長が行う。その役割は諮問的なものである。
《規則4付属細則》
1. オリンピック・コングレスは、総会の決議により会長によって招集され、総会の定めた日付、場所においてIOCによって組織される。会長が議長を務め、議事手続を決定する。
2. オリンピック・コングレスは、IOC委員、名誉会長、名誉委員、栄誉委員、IFとNOC代表にて構成される。また、IOCが承認した諸団体の代表を加えてもよい。加えて個人資格か代表として招待される選手および個人も出席する。
3. オリンピック・コングレスの議題は、IFおよびNOCと協議の上、IOC理事会が決定する。
5 オリンピック・ソリダリティー
 オリンピック・ソリダリティーの目的は、NOC―とりわけ最も必要とするNOC―への援助を組織化することにある。この援助は、必要に応じてIFの技術的な支援も得て、IOCとNOCが共同で案出するプログラムの形を取る。
《規則5付属細則》
 オリンピック・ソリダリティーにより選定されるプログラムの目的は、下記に対して寄与することにある。
1. オリンピズムの根本原則の推進。
2. オリンピック競技大会に参加するための選手やチームの準備に関してNOCを援助する。
3. 選手やコーチのスポーツの専門知識を伸ばす。
4. 奨学金制度を含むNOCやIFとの協力を通じて、選手やコーチの技術水準を向上させる。
5. スポーツ管理者を養成する。
6. 同様の目的を追求する組織や団体との協力、特にオリンピック教育やスポーツの普及に関わるものとの協力。
7. 全国規模または国際的な団体と協力して、必要な場所に、簡便、機能的、経済的なスポーツ施設を作る。
8. NOCの主催または後援で開催される国内、地域、大陸規模の競技大会の組織を支援し、また地域、大陸規模の競技大会ではその組織、準備、自国選手団の参加についてNOCを支援する。
9. NOC間の二国間や多国間の協力プログラムを奨励する。
10.スポーツを政府開発援助(ODA)に含めるよう政府や国際機関に働きかける。
このようなプログラムはオリンピック・ソリダリティー委員会によって運営される。
6 オリンピック競技大会
1. オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない。オリンピック競技大会では、各NOCによって選ばれ、IOCがその参加を認めた選手たちが一堂に会する。選手は関係IFの技術的な監督下で競う。
2. オリンピック競技大会は、オリンピアード競技大会とオリンピック冬季競技大会からなる。雪や氷の上で行われる競技のみが、冬季競技と見なされる。
《規則6付属細則》
1. 「オリンピアード」とは連続する4暦年の期間を意味し、最初の年の1月1日に始まり、4年目の12月31日に終了する。
2. オリンピアードは、1896年にアテネで開催された第1回オリンピアード競技大会から連続して順に回数がつけられている。第29回オリンピアードは2008年1月1日から始まる。
3. オリンピック冬季競技大会は、開催された順に回数が付けられている。
7 オリンピック競技大会とオリンピック資産に関する権利
1. オリンピック・ムーブメントの先導者として、IOCはオリンピック・ムーブメントの価値を高め、オリンピック競技大会を組織し普及させるための物質的な援助を行い、IF・NOC選手のオリンピック競技大会への準備を支援する責任がある。
 IOCは、オリンピック競技大会にかかわる全ての権利およびこの規則に記載されたオリンピック資産の所有者であり、その権利はそれらの目的のために収益を生み出す可能性をもつものである。それらすべての権利とオリンピック資産がすべての関係者から最大限保護を受け、その使用に関してIOCによって承認を受けることは、オリンピック・ムーブメントとその収益により恩恵を受ける構成員の最大の利益である。
2. オリンピック競技大会はIOCの独占的な資産である。IOCは、現存する、または将来開発されるいかなる媒体や装置による形態であっても、大会に関する全ての権利と関連データ、とりわけ、そして制限を設けることなく、その組織、利用、放送、録音、上演、複製、入手、流布に関する全ての権利を所有する。
3. オリンピック競技大会、あるいはオリンピック競技大会での競技、スポーツ演技に関するデータの入手条件と使用条件は、IOCが決定する。
4. オリンピックのシンボル、旗、モットー、讃歌、特定できる言葉(オリンピック競技大会、オリンピアード競技大会などであるが、それらに限らない)、連想させる映像・音声、マーク、聖火、トーチは、下の規則8から14に定義するとおり、集合的または個別的に「オリンピック資産」と便宜上呼ぶものとする。いかなる、そして全てのオリンピック資産に関するあらゆる権利、およびそれらを使用する全ての権利は、利潤目的、商業目的、宣伝目的のための使用を含むがそれのみに限らず、独占的にIOCに帰属する。IOCはその権利の全体あるいは一部を、IOC理事会の定める条件により、使用の許諾をすることができる。
8 オリンピック・シンボル
 オリンピック・シンボルは、単色、または五色のカラー版で使用する時には、左から右へ青、黄、黒、緑、赤の五色で描かれた、重なり合った5つの同じ大きさの輪(オリンピック・リング)からなる。輪は、下の複製の図のように、左から右へ向けて重なり、青、黒、赤の輪は上に、黄と緑の輪は下に位置する。オリンピック・シンボルはオリンピック・ムーブメントの活動を表すとともに5つの大陸の団結、さらにオリンピック競技大会に世界中から選手が集うことを表現している。
9 オリンピック旗
 オリンピック旗は、白地で縁なしとする。その中央に五色のオリンピック・シンボルが描かれる。
10 オリンピック・モットー
 「より速く、より高く、より強く(Citius・Altius・Fortius)」というオリンピック・モットーは、オリンピック・ムーブメントの大志を表す。
11 オリンピック・エンブレム
 オリンピック・エンブレムとは、オリンピック・リングを他の特徴的な要素と結び付けた統合デザインをいう。
12 オリンピック讃歌
 オリンピック讃歌は、スピロス・サマラスにより作曲された「オリンピック讃歌」という題名の音楽作品である。
13 オリンピック聖火とオリンピック・トーチ
1. オリンピック聖火とは、IOCの権限の下にオリンピアで点火された火をいう。
2. オリンピック・トーチとは、運搬用のトーチまたはそのレプリカで、IOCにより承認されたオリンピック聖火を燃やすためのものをいう。
14 オリンピック・デジグネーション
 オリンピック・デジグネーションとは、オリンピック競技大会、オリンピック・ムーブメント、またはその構成要素に、いかなる形でも関連し、関係し、あるいは他のつながりを表わすあらゆる映像または音声を意味する。
《規則7-14付属細則》
1. 法的保護
1.1 IOCは、国内的にも、国際的にも、オリンピック競技大会および全てのオリンピック資産に関するIOCのための権利の法的保護を得る目的で、いかなる適切な手段をも講じることができる。
1.2 各NOCはIOCに対し、当該国内において規則7-14および規則7-14付属細則の遵守の責任を負う。各NOCは当該規則および細則に反するような、いかなるオリンピック資産のいかなる使用をも禁じるために適切な手段を講じる。
NOCはまた、IOCのために、IOCのオリンピック資産の保護を得られるよう努力する。
1.3 国内法もしくは商標登録、またその他の法が、オリンピック・シンボルやその他のオリンピック資産のいずれかの法的保護をNOCに認めることがあっても、当該NOCが、その結果として発生する諸権利を行使できるのは、オリンピック憲章に従いかつIOC理事会の指示を受けた場合に限る。
1.4 NOCは、全てのオリンピック資産の法的保護を得るため、およびこのような事柄において第三者との間に発生しうるいかなる意見の相違をも解決するため、いつでもIOCの助力を求めることができる。
1.5 IOCは、全てのオリンピック資産の法的保護を得るため、およびこのような事柄において第三者との間に発生しうるいかなる意見の相違をも解決するため、いつでもNOCの助力を求めることができる。
2. IOC、またはIOCから承認や許諾を得た第三者によるオリンピック資産の使用
2.1 IOCは、自らの裁量で使用するために、一つまたはそれ以上のオリンピック・エンブレムを作成することができる。
2.2 オリンピック・シンボル、オリンピック・エンブレム、その他のいかなるIOCのオリンピック資産も、NOCのある国において、以下の条件のそれぞれが満たされた場合には、IOCまたはIOCが許可した者が利用することができる。
2.2.1 全てのスポンサー契約、サプライヤー契約、および下記の付属細則2.2.2に言及のあるものを除く全てのマーケティング活動で、その利用が関係するNOCの利益を大きく損なうものであってはならず、またIOCは、その利用から得た純利益の一部を受け取ることになる当該NOCと協議の上で決定を行う。
2.2.2 全てのライセンス契約について、NOCは、これに関連する全ての税金と経費とを控除した純利益総額の半額を受け取るものとする。NOCはそのような利用については全て事前に通知を受ける。
2.3 IOCは、自らの裁量により、オリンピック競技大会の放送機関に対してオリンピック・シンボル、IOCのオリンピック・エンブレム、またはその他のIOCやOCOGのオリンピック資産の使用を許諾できる。本付属細則2.2.1と2.2.2の規定は、その様な許諾に関しては適用されない。
3. オリンピック・シンボル、旗、モットー、讃歌の使用
3.1 本付属細則2.2に従い、IOCはオリンピック・シンボル、旗、モットー、讃歌を、自らの裁量で使用できる。
3.2 NOCは、自らの非営利活動の枠内でのみオリンピック・シンボル、旗、モットー、および讃歌を使用することができる。但し、このような使用は、オリンピック・ムーブメントの発展に寄与するもので、その尊厳を損なわないことに加え、当該NOCが事前にIOC理事会の承認を得た場合に限る。
4. NOC、OCOGによるオリンピック・エンブレムの創作と使用
4.1 NOCまたはOCOGは、IOCの承認があれば、オリンピック・エンブレムを創作できる。
4.2 このようなエンブレムが、他のオリンピック・エンブレムと明確に区別できると判断した場合には、IOCはそのオリンピック・エンブレムのデザインを承認できる。
4.3 オリンピック・エンブレムに含まれるオリンピック・シンボルが占める面積は、そのエンブレムの総面積の3分の1を超えないものとする。オリンピック・エンブレムに含まれるオリンピック・シンボルは、完全な形で表さなければならず、どのようにも改変してはならない。
4.4 上記に加えて、各NOCのオリンピック・エンブレムは、下記の条件を満たさなければならない:
4.4.1 エンブレムは、当該NOCの国に関連があることが明確にわかるようにデザインされなければならない。
4.4.2 エンブレムの特徴を表す要素は、当該NOCの国の名前またはその省略形だけに限られてはならない。
4.4.3 エンブレムの特徴を表す要素では、オリンピック競技大会、もしくは時期の限定を招くような特定の日や行事に言及してはならない。
4.4.4 エンブレムの特徴を表す要素が、その性格が普遍的または国際的であるような印象を与えるモットー、名称、その他の一般的な表現を含んでいてはならない。
4.5 上記の付属細則4.1、4.2、4.3の規定に加え、OCOGのオリンピック・エンブレムは以下の条件を満たさなければならない。
4.5.1 エンブレムは、当該OCOGが組織するオリンピック競技大会に関連したものであることが明確にわかるようにデザインされていなければならない。
4.5.2 エンブレムの特徴を表す要素が、当該OCOGの国の名前またはその省略形だけに限られてはならない。
4.5.3 エンブレムの特徴を表す要素が、その性格が普遍的または国際的であるような印象を与えるモットー、名称、その他の一般的な表現を含んでいてはならない。
4.6 上記規定の施行前にIOCの承認を受けたオリンピック・エンブレムは、全て有効とする。
4.7 NOCのオリンピック・エンブレムは、可能な限り、自国内において、当該NOCによって、登録可能なもの、すなわち、法的保護を受けられるものでなければならない。NOCは、IOCによるエンブレムの承認後6ヵ月以内にこのような登録を行い、かつIOCに登録の証明を提出しなければならない。当該NOCが自らのオリンピック・エンブレムを保護するためにあらゆる可能な手段を講じず、かつIOCにその保護策を報告することを怠った場合には、オリンピック・エンブレムについてのIOCの承認は取り消されることがある。同様に、OCOGは、そのオリンピック・エンブレムを、IOCの指示に従い保護しなければならない。NOCおよびOCOGによって獲得されたいかなる保護も、IOCに対抗して発動はできない。
4.8 宣伝広告、商業目的、営利目的での、オリンピック・エンブレムのいかなる使用も、下記の4.9および4.10に定める条件に従わなければならない。
4.9 NOCもしくはOCOGが、直接もしくは第三者を通して、宣伝広告、商業目的、営利目的のためにオリンピック・エンブレムの使用を希望する場合には、この付属細則に従い、かつ第三者にもこれを遵守させることを保証しなければならない。
4.10 全ての契約もしくは協定には、OCOGが締結したものも含め、当該NOCによる署名か承認が必要であり、かつ下記の原則が適用されるものとする:
4.10.1 NOCのオリンピック・エンブレムの使用は、当該NOCの国内に限り有効とする。このようなエンブレム、およびその他のオリンピズムを示すいかなるシンボル、エンブレム、マーク、またはNOCの名称も、他のNOCの国では、その国のNOCの事前の書面による承認を得ることなしには、いかなる宣伝広告、商業目的、営利目的のためにも使用してはならない。
4.10.2 同様に、OCOGのオリンピック・エンブレム、およびその他のオリンピズムを示すいかなるシンボル、エンブレム、マーク、またはOCOGの名称も、他のNOCの国では、その国のNOCの事前の書面による承認を得ることなしには、いかなる宣伝広告、商業目的、営利目的のためにも使用してはならない。
4.10.3 全ての場合において、OCOGが締結するいかなる契約も、その有効期間は、該当するオリンピック競技大会が開催された年の12月31日以降に及んではならない。
4.10.4 オリンピック・エンブレムの使用は、オリンピック・ムーブメントの発展に貢献し、かつその尊厳を損なわないものでなければならない。オリンピズムの根本原則またはオリンピック憲章に記されたIOCの役割と相容れない場合には、オリンピック・エンブレムと製品やサービスとをいかなる形で関連性づける事も禁止する。
4.10.5 いかなるNOCまたはOCOGも、IOCが要求した場合には、自らが当事者となっている全ての契約書のコピーをIOCに提出する。
5. 郵便切手
 IOCは、当該国のNOCと協力し、当該国の所轄官庁がIOCと連携して発行する郵便切手に、IOCの定める条件に従って、オリンピック・シンボルを使用することを奨励する。
6. 音楽作品
 オリンピック競技大会に関連して特に制作を依頼したいかなる音楽作品についても、IOCがその著作権の所有者として指定される手続きが、IOCの満足のいく形で行われることを、OCOG並びに開催国のNOCは保証しなければならない。
         オリンピック憲章2011年版・英和対訳(2011年7月8日から有効)より(「8. オリンピック・シンボル*」の図は省略)。

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世界大百科事典内のオリンピック憲章の言及

【オリンピック】より

…オリンピックの理想を追求するオリンピック運動の原則をオリンピズムOlympismと呼ぶ。
[オリンピック憲章]
 IOCのオリンピック憲章Olympic Charterは,第1章の〈根本原則〉で,オリンピック運動の目的を次のように定めている。(1)スポーツの基調となる身体的・道徳的資質の発達を促進する。…

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