カンボタン(読み)かんぼたん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンボタン」の意味・わかりやすい解説

カンボタン
かんぼたん / 寒牡丹
[学] Paeonia suffruticosa Andr. var. hiberniflora Makino

ボタン科(APG分類:ボタン科)の落葉低木。二季咲き性のボタンの変種であるが、人工によって11月から翌年の2月にかけて咲かせる。春に開花するつぼみは除き、晩夏に葉を摘み取って花期を遅らせ、藁(わら)の霜囲いを施し、暖かい所に保護すると冬に開花する。花は小形で花色は白、紅、紫などの品種がある。『花譜』(貝原益軒・1694)に「冬牡丹あり珍し」と出ている。

小林義雄 2020年5月19日]

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