日本大百科全書(ニッポニカ) 「キタイロン」の意味・わかりやすい解説 キタイロンきたいろんKithairōn (1)ギリシアの地名。アッティカとボイオティアの両地方間に横たわる山岳地で、アテネの北方、テバイ(テーベ)の南にあたる。この地は神話伝説上のさまざまな事件の舞台となったことで有名である。アクタイオンの死、テイレシアスの失明、双生児アンフィオンとゼトスの誕生、またペンテウスがバッコスの信女らに殺されたのもここであり、オイディプスが幼時に捨てられたのもこの山中であった。(2)キタイロン山中にある小都プラタイアイの王。山の名は彼にちなむ。[丹下和彦] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キタイロン」の意味・わかりやすい解説 キタイロンKithairōn 古代ギリシアのボイオチアとアッチカとを分ける山脈名。古代にはドロスケファライ峠を通ってアテネからテーベに通じる道があった。この山脈でアクタイオンはシカに変身させられ,ペンテウス王はバッコスの信女たちに引裂かれ,オイディプスは捨て子にされるなどギリシア神話にしばしば登場する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報