ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クレーフェ」の意味・わかりやすい解説
クレーフェ
Cleve(Cleef), Joos van
[没]1540. アントウェルペン
フランドルの画家。本名 Joos van der Beke。画家の父のもとで修業。 1511年アントウェルペンでマイスターとなり,画家組合に登録。 30年頃にはフランスの宮廷画家としてパリに滞在していたらしく,彼の作と考えられるフランソア1世とその妃の肖像画が多数残っている。ミュンヘンのアルテ・ピナコテークやケルンのワルラフ=リヒアルツ美術館が所蔵している聖母マリアの死を題材にした作品がよく知られており,聖母の死の画家とも呼ばれた。『ピエタ』 (ルーブル美術館) などには,Q.マサイスやレオナルド・ダ・ビンチの影響がみられるが,同時にフランドル絵画の伝統的な技術の高さが示されている。なお,息子のコルネリスも画家として活動したが,確実に彼に帰しうる作品はない。
クレーフェ
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