グッドパスチュア症候群(読み)グッドパスチュアしょうこうぐん(その他表記)Goodpasture syndrome

改訂新版 世界大百科事典 「グッドパスチュア症候群」の意味・わかりやすい解説

グッドパスチュア症候群 (グッドパスチュアしょうこうぐん)
Goodpasture syndrome

反復する肺出血と急速に進行する糸球体腎炎をおもな特徴とする比較的まれな病気。その原因は不明であるが,肺と腎臓に共通する抗体(抗基底膜抗体)によってひきおこされる自己免疫疾患であると考えられている。一般に若年男子にみられる。血痰喀血で発症し,咳や呼吸困難などもしばしばみられる。数週~数ヵ月後にタンパク尿や血尿,浮腫などの腎臓症状があらわれる。しばしば風邪のような症状が先行する。胸部X線写真では,両側の肺に広範に瀰漫びまん)性の小結節状,または斑状の陰影がみられるが,出血を繰り返すと肺の繊維化が進行し,線状や網状の影を呈する。臨床的には,特発性肺血鉄症や結節性動脈周囲炎,ウェーゲナー肉芽腫症などとの鑑別がたいせつである。本症候群の予後は悪く,肺出血,呼吸不全,腎不全などで死亡する場合が多い。治療には副腎皮質ホルモンが使用されるが,免疫抑制剤の使用や血液透析腎移植血漿交換が行われる。
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