ゲーター祭(読み)ゲーターまつり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲーター祭」の意味・わかりやすい解説

ゲーター祭
ゲーターまつり

三重県鳥羽市神島町で,大晦日の晩から元日早朝にかけて行なわれる祭り。大晦日の晩に,宮持ちと呼ばれる年番の神社役の家で,グミの枝を束ねて白紙で巻いた「アワ」と呼ぶ大きな丸い輪をつくり,元日の夜明け前に東の浜に担ぎ出す。先端に御幣をつけた長竹を持った島民たちは,アワを一斉に打ちたたき,竹を挿し込んで高々と突き上げる。高く突き上げるほど豊漁になるといわれるが,やがてアワは地面にたたき落とされて神社に奉納される。にせの太陽をたたき落とすための祭りといわれ,新年を迎えて,古い年を代表する太陽をたたき落とし,新しい太陽と交代させる行事とも解される。この行事に引き続き,「サバ」と呼ばれる円筒形の木製物が投げ入れられ,人々は一年の幸福を求めて奪い合う。夜が明けると,日向の祭と呼ぶ宴が朝日の差す浜で行なわれる。

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デジタル大辞泉プラス 「ゲーター祭」の解説

ゲーター祭

三重県鳥羽市、志摩諸島に属する神島で、大晦日の夜から元旦の早朝にかけて行われる民俗行事。大晦日の晩に、日輪を模してグミの枝を束ね白い紙で巻いた“アワ”と呼ばれる大きな輪をつくり、それを元旦の早朝、東の浜に担ぎ出して紙矛をつけた長い竹の棒で高く突き上げる。アワが高くあがればあがるほど豊漁になると言われている。県の無形民俗文化財に指定。人手不足により、2018年元旦から中止が続いている。

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