コウヨウザン(広葉杉)(読み)コウヨウザン(英語表記)Cunninghamia lanceolata; China fir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コウヨウザン(広葉杉)」の意味・わかりやすい解説

コウヨウザン(広葉杉)
コウヨウザン
Cunninghamia lanceolata; China fir

スギ科の常緑高木で,中国の中南部原産。古くから日本各地に栽培されている。樹高 30m,直径 1mに達し,小枝は垂れ下がるのが普通である。樹皮スギに似ている。葉はやや曲った線形光沢があり先が鋭くとがる。枝に密集してつき,左右に分れる傾向があるので,一見羽状にみえる。球果卵形で長さ4~5cm,枝先につく。種子は長さ5~7mmで,狭い翼がある。シロアリの害に強いので,建築,家具,船,箱類などの用材にされ,また樹形が美しいのでよく庭園などに植えられる。オランダモミなどの名もある。

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百科事典マイペディア 「コウヨウザン(広葉杉)」の意味・わかりやすい解説

コウヨウザン(広葉杉)【コウヨウザン】

中国南部原産のスギ科の常緑高木。日本でも古くから植栽され。特に社寺に多い。葉はかたく,鎌状の披針形先端が鋭くとがる。雌雄同株。4月に開花する。果実は卵状球形で,鱗片の先が鋭くとがり,外にそり返る。材を建材器具とする。

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