コルドバ州(読み)コルドバ(その他表記)Córdoba

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コルドバ州」の意味・わかりやすい解説

コルドバ〔州〕
コルドバ
Córdoba

アルゼンチン中北部の州。州都コルドバ。西部にはコルドバ山脈が南北に連なり,東部にはパンパスと呼ばれる広大な温帯草原の一部をなす低地が広がる。コルドバ山脈に発する多数の川が東斜面を流下しパンパスを東流するが,プリメロ,セグンド両川が北東部のマルチキタ塩湖へ注ぎ,テルセロ,クアルト両川が合流してパラナ川に注ぐほかは,いずれも東部の湿地帯で消失する。 16世紀からスペイン人が入植した地域で,チリやボリビアとの交易が行われた。独立戦争時には植民地政府側の拠点となり,19世紀なかばにはアルゼンチン連邦を強力に支持してブエノスアイレスに抵抗。 1869年ロサリオからの鉄道が通じ,東部の首都方面と結ばれたが,依然として地方色が濃い。主産業は植民地時代以来の牧畜で,コムギトウモロコシ,アマ,アルファルファ,カラスムギなどの栽培も盛ん。鉱産物として花崗岩,石灰岩,タングステン,雲母,ベリリウムなどがある。コルドバ,リオクアルト,ビヤマリアを中心に食品,繊維などの工業が立地する。コルドバ山中には保養地が多く,観光業も重要な産業となっている。州都を中心に鉄道・道路網が発達。面積 16万 5321km2。人口 276万 4176 (1991推計) 。

コルドバ〔州〕
コルドバ
Córdoba

コロンビア北西部の州。州都モンテリア。北部はカリブ海沿岸の海岸低地,南部アンデスの西部山脈北端部から成る。かつては人口稠密地域であったが,1534年スペイン人がこの地域にやってきたときには先住民のインディオはすでに姿を消しており,植民地時代を通じて人口希薄地であった。現在同国の最も重要な牧牛地帯の一つで,シヌ川沿岸ではワタイネ,トウモロコシなどの栽培も行われる。カリブ海沿岸の港カルタヘナとメデリンを結ぶ幹線道路が州東部を縦断する。面積2万 5020km2。人口 111万 5142 (1992推計) 。

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