コール・ローン(読み)コールローン

百科事典マイペディア 「コール・ローン」の意味・わかりやすい解説

コール・ローン

コール市場資金貸手から見てコールローン,借手からみてコール・マネーという。コール取引には有担保と1985年に導入された無担保があり,有担保の期間は無条件物(原則として取引翌日に決済されるが,その時点まで取引当事者の一方から回収または返金通告がない場合には自動的に継続される)および2日物から6日物がある。無担保の期間は翌日物(貸出しの翌日回収される)から1年物までに限定される。銀行にとって,現金に次ぐ支払準備とされている。→コール・レート
→関連項目銀行公社債投資信託支払準備金短期金融市場

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のコール・ローンの言及

【コール市場】より

…コール市場における取引は,すべて短資会社を相手として行われる。資金の貸手(出手)は資金(コール・ローン)を短資会社あてに放出し,借手(取手)は資金(コール・マネー)を短資会社から取り入れるのであり,短資会社はこの間の出合いを自己勘定でつけている。 日本には資金偏在といわれる現象が存在し,コール市場において,都市銀行が取手となり,都市銀行以外の金融機関が出手となるというパターンが固定化してきたという特色がみられる(〈資金ポジション〉の項参照)。…

【コール・レート】より

…銀行間どうしの資金過不足の調整の場であるコール市場で成立する貸借(出し手からみた場合コール・ローン,取り手からみた場合コール・マネーという)の金利をいい,刻みは1/16%。通常は資金の出し手(=運用者)の金利で表示されるが,取り手(=調達者)の金利はそれに短資マージンに相当する1/16%を加えたものとなっている(ただし短資業者はコール資金のディーリングを行っているのでこの1/16%は確定マージンではない)。…

※「コール・ローン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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