サルマメ(読み)サルマメ(その他表記)Smilax biflora var. trinervula

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サルマメ」の意味・わかりやすい解説

サルマメ(猿豆)
サルマメ
Smilax biflora var. trinervula

ユリ科の落葉小低木。本州中部の山地に生える。茎は細く直立し高さ 10~30cmになり,少数とげがある。葉は楕円形で3脈があり,葉柄基部に短い巻きひげ2本が出る。5月頃,葉腋から花柄を出し,径約 5mmで淡黄緑色の花を1~4個短い総状につける。花被片は6枚。包葉は小型の線状披針形で先端が糸状にとがる。雌雄異株雄花おしべは6本,雌花はめしべ1本で柱頭は3岐する。果実球形で赤熟する。サルトリイバラに似るが,茎丈が低く,つる状にならない,とげや花の数が少い,葉が小型で巻きひげも短い,などの点で異なる。

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世界大百科事典(旧版)内のサルマメの言及

【サルトリイバラ】より

…若芽はやわらかく,食用になる。サルマメS.biflora Sieb.var.trinervula (Miq.) Hatusimaは葉が小型で,花は1~3個ずつつく。 サルトリイバラ属は托葉をもつこと,網状脈をもつことなど特殊化した性質が多く,サルトリイバラ科として独立させることもある。…

※「サルマメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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