サヴォイア王家の王宮群(読み)サヴォイアおうけのおうきゅうぐん

世界遺産詳解 「サヴォイア王家の王宮群」の解説

サヴォイアおうけのおうきゅうぐん【サヴォイア王家の王宮群】

1997年に登録された世界遺産(文化遺産)で、イタリア北西部のピエモンテ州トリノに位置する。サヴォイア家はフランス南東部のサヴォワ地方に興ったが、1562年にはサヴォイア公国の首都をトリノに定め、18世紀初頭にスペイン継承戦争によりサルデーニャ王国に改称し、1861年にイタリアが統一されるとイタリア王家になった。支配者の威光を誇示するために周辺にさまざまな建築物を残したが、その建物の多くは当時の芸術家や建築家による最新技術を導入し、現在でもその威容を誇っている。主な建造物は、町の北に位置するカステッロ広場に面した王宮及びその庭園、マダーマ宮殿、カリニャーノ宮殿、ヴァレンティーノ城、リヴォリ城、モンカリエッリ城、カッチャ宮殿及びストゥピニージ宮殿などである。これらが人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして世界遺産に登録された。◇英名はResidences of the Royal House of Savoy

出典 講談社世界遺産詳解について 情報