ザンクト-ガレンの修道院(読み)ザンクトガレンのしゅうどういん

世界遺産詳解の解説

ザンクトガレンのしゅうどういん【ザンクト-ガレンの修道院】

1983年に登録された世界遺産(文化遺産)。スイス北東部の中心都市にある、ベネディクト派の修道院である。その起源は、613年頃にアイルランドの修道士の聖ガルスがシュタインナッハ川の川岸に建てた小屋である。720年に聖オトマールにより、聖ガルスの小屋跡に修道院が建設され、修道院は聖ガルスにちなんで「ザンクト・ガレン」と名づけられた。以来数世紀にわたって、ベネディクト派の中心的な修道院の一つとなってきた。火災や宗教改革時の混乱で大聖堂は破壊されたため、当時の建物を見ることはできない。今日残されているバロック様式の大聖堂は18世紀に再建されたものである。また、この修道院を有名なものにしているのが、多数の写本や古文書を収蔵する図書館の存在である。この図書館は1767年に建造され、その蔵書数は2005年の段階で約10万冊を超え、そのうち2200冊が初期中世の彩飾写本で、1600冊以上のインキュナブラ(グーテンベルクの発明した活版印刷術を用いて印刷されたヨーロッパ最初期の活字印刷物)も所蔵している。◇英名はAbbey of St Gall

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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