シッダールタ(英語表記)Siddhartha

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シッダールタ」の意味・わかりやすい解説

シッダールタ
Siddhartha

ドイツ作家 H.ヘッセ小説。 1922年刊。若いバラモンのシッダールタは,禁欲と思索のみによっては解脱しえないと認識するが,感覚の世界のはては生の倦怠自己嫌悪であった。自殺しようとした川のほとりで,流転不易の水の流れに万象統一を悟る。作者の内面志向と東洋理解を示す作品

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改訂新版 世界大百科事典 「シッダールタ」の意味・わかりやすい解説

シッダールタ
Siddhārtha

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世界大百科事典(旧版)内のシッダールタの言及

【釈迦】より

… インド・ネパール国境沿いの小国カピラバストゥKapilavastuを支配していた釈迦(シャーキャ)族の王シュッドーダナŚuddhodana(浄飯(じようぼん)王)とその妃マーヤーMāyā(麻耶)の子としてルンビニー園で生まれた。姓はゴータマGotama(釈迦族全体の姓),名はシッダールタSiddhārtha(悉達多)。生後7日目に母を失い,以後は叔母(実は継母でもある)マハープラジャーパティーに育てられた。…

【ヘッセ】より

…18年,南スイスのモンタニョーラにひとり移り住む。真我に到達しようとする求道の書《シッダールタ》(1922)執筆。27年,浅薄な現代文明と画一化された社会を批判すると同時に自己の内面を仮借なく解剖した実験的な小説《荒野の狼》刊行。…

※「シッダールタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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