山川 日本史小辞典 改訂新版 「シドッティ」の解説
シドッティ
Giovanni Battista Sidotti
1668~1714.10.21
シドッチとも。イタリアのシチリア島生れの宣教師。鎖国下の日本布教を志し,1708年(宝永5)和服帯刀姿で屋久島に単独上陸。ただちに捕らえられ長崎で取調べをうけた。翌年江戸で新井白石に4回直接訊問され,小石川のキリシタン屋敷に幽閉される。14年(正徳4)雑役の長助・はる夫婦に授洗したため,地下牢に移され衰弱のため没した。白石はシドッティの人格・学識を評価し,「天主教大意」「西洋紀聞」「采覧異言(さいらんいげん)」の記録を残し,鎖国下のキリスト教理解,洋学勃興の道を開いた。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報