長助(読み)ちょうすけ

精選版 日本国語大辞典 「長助」の意味・読み・例文・類語

ちょうすけチャウすけ【長助】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 寺の長老に対して寺男を俗にいう語。
    1. [初出の実例]「鳥の毛を引芥子の花もぐずんぼろ坊主、ねったい坊主鉢坊主、是がお寺の長すけと、笑うてこそは追立ける」(出典:浄瑠璃・曾我会稽山(1718)五)
  3. 芝居見世物無銭で見ること。あおた。〔譬喩尽(1786)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長助」の解説

長助(1) ちょうすけ

?-? 江戸時代中期の漂流民。
陸奥(むつ)佐井村(青森県)の多賀丸乗組員。延享元年遭難し,千島列島漂着カムチャツカ,オホーツク,ヤクーツクとうつり,イリムスクで日本語教師となる。宝暦11年イルクーツクの日本語学校にうつり,他の多賀丸漂流民と合流した。天明2-6年(1782-86)ごろ同地で死去久助,長松,長八ともいう。ロシア名はイワン=アファナシェフ=セメノフ。

長助(2) ちょうすけ

1806-? 幕末の漂流民。
文化3年生まれ。紀伊(きい)日高郡(和歌山県)の天寿丸乗組員。嘉永(かえい)3年伊豆(いず)沖で遭難し,2ヵ月あまり漂流してアメリカの捕鯨船ヘンリー-ニーランド号に救助される。ロシア船にうつされたのちアラスカのシトカ滞在。5年露米会社の船で伊豆下田に送還され,翌年帰郷した。

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