シャプール1世(読み)シャプールいっせい(英語表記)Shāpūr I

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シャプール1世
シャプールいっせい
Shāpūr I

古代イラン,ササン朝の王 (在位 241~272) 。アルダシール1世の子。東はアフガニスタン,西はアルメニア,北はアムダリア (オクソス川) にわたる地域を領有して,「イラン人および非イラン人の諸王の王」と称し,王朝権力を拡大,強化した。しばしばローマ帝国と戦い,260年にはローマ皇帝ウァレリアヌスを捕虜とした。その勝利を記念し,ナクシェ・ロスタムなどの岩壁に浮彫を残している (→ナクシェ・ロスタム遺跡 ) 。ビシャプール (→ビシャプール遺跡 ) ,グンデ・シャプールなど多くの都市を建設し,フージスターン地方の灌漑工事にはローマ兵捕虜の技術を利用した。宗教的には寛容政策をとり,ゾロアスター教の復活に意を注ぐと同時に,マニ教,キリスト教,仏教をも保護した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

医療過誤

診療過誤ともいい,医療行為一般の誤りをさす。医学知識の不足,医療技術の未熟,診療行為の全体としての疎漏さ,不適切な薬剤や医療器具の使用などが原因となる。具体的には誤診,診断の遅延,手術過誤,注射事故,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android