シャンソン(読み)しゃんそん(英語表記)André Chamson

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シャンソン(Andr Chamson)
しゃんそん
Andr Chamson
(1900―1983)

フランスの小説家、エッセイスト。ニームに生まれる。古文書学の専門家でもあり、プチ・パレ博物館長(1945)、フランス古文書館長(1959)を務めた。エッセイ『態度』(1924)で文壇にデビュー、人民戦線派の態度を明示する旗手として注目された。小説の処女作『赤毛の悪漢』(1925)は良心的脱営兵の物語で、故郷セベンヌ地方の一挿話に取材している。続く『道ゆく人々』(1927)、『義人の罪』(1928)も同傾向の作品で、峻厳(しゅんげん)にして反骨精神に富む同郷人たちを共感こめて描いている。政治・社会問題への関心の度が深まるのは『遺産相続』(1932)からで、『敗者の年』(1934)、『ガレー船』(1939)、『奇蹟(きせき)の井戸』(1945)では同時代の政治的・社会的・道徳的諸条件下における個人の真剣な努力と抗争のさまが描かれる。また、自伝的色彩の濃い作品として『青春の四つの要素』(1935)、『雪と花』(1951)、『命の日数』(1954)などがある。アカデミー・フランセーズ会員(1956)。国際ペンクラブ会長(1953)。[長澤孝廣]
『堀口大学訳『青春の四つの要素』(1975・出帆社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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