山川 世界史小辞典 改訂新版 「シュヴァルツェンベルク」の解説
シュヴァルツェンベルク
Felix Fürst zu Schwarzenberg
1800~52
19世紀中葉のオーストリアの政治家。ボヘミアの大貴族の家に生まれ,軍人,外交官となる。1848年の革命に際してイタリアの戦線で功績をあげるとともに政治的手腕も示し,ウィーンの十月蜂起鎮圧後,義兄のヴィンディシュグレーツ将軍の推薦で内閣を委ねられる。11月首相兼外相に就任。以後国内の革命運動を鎮圧する一方,プロイセン主導のドイツ統一に反対,50年オルミュッツの協約でプロイセンの企図を阻止した。内政では51年憲法も廃して絶対主義に帰るが,同時に国家,社会の近代化にも努めた(「新絶対主義」)。52年首相在任中,脳卒中で死去。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報