シュードモナス(英語表記)Pseudomonas

改訂新版 世界大百科事典 「シュードモナス」の意味・わかりやすい解説

シュードモナス
Pseudomonas

土壌,水,食品などに広く分布している細菌の1属。グラム陰性,好気性杆菌で,極鞭毛を有し運動する。糖より酸化的に酸を形成する。多種類の有機化合物を分解し,自然界の物質循環に大きな役割を果たしている。緑膿菌P.aeruginosa蛍光菌P.fluorescensは美しい蛍光性色素を生成する。緑膿菌などは日和見感染症の原因菌となるが,蛍光菌はグルコン酸などの製造に用いられる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュードモナス」の意味・わかりやすい解説

シュードモナス
Pseudomonas

プソイドモナス,プシュードモナスともいう。真正細菌類シュードモナス科の1属。いわゆる桿菌であるが,ときとして長さが短くなり球状にみえるものもある。普通単毛を有するが,まれに数毛を体の端に有するもの,無毛のものなどがある。約 30種が知られている。土壌生のもの,淡水生のもの,海水生のもののほかに,種々の植物に寄生して,病原となるものも多く知られている。

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