シリイト(読み)しりいと

日本歴史地名大系 「シリイト」の解説

シリイト
しりいと

アイヌ語に由来する地名。本来は岬名。当地一帯は近代に入り鳧舞けりまい村に包含された。仮名表記は「シリイト」(玉虫「入北記」、「蝦夷日誌」一編、「廻浦日記」など)のほか「シルイト」(観国録)もある。漢字表記は「知以戸」「知糸」(野作東部日記)がみられる。語義について「野作東部日記」は「知以戸しらいと」の項に「シリイトナリ、例ノ出岬ヲ云ナリ、シリハ島、イトは形体ト云如シ」とする。「観国録」に「ミツイシ会所元南差西海ニ面シ、左リ一里余ノ所ロニシルイト岬弓形ヲナシテ迸出シ」(安政三年九月一五日条)とあり、右方五、六町ほどの所にある「カシユシラリ岬」と対をなして湾を形成する。玉虫入北記」のケリマフ川より「海岸通行半里斗リニシテシリイトニ至リ、又岬アリテ漁小屋モ見ヘタリ」(安政四年九月二日条)という記述からみて、この頃には岬を含んだ一帯の地名として用いられていたようである。


シリイト
しりいと

アイヌ語に由来する地名。「西蝦夷地名考」に「シリイト シリとは海へ急に出たる崎、イトとは岬の事也」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む