スカン-グアイ(読み)スカングアイ

世界遺産詳解 「スカン-グアイ」の解説

スカングアイ【スカン-グアイ】

1981年に登録されたカナダの世界遺産(文化遺産)。ブリティッシュ・コロンビア州中部の沖合い約130km、クイーン・シャーロット諸島最南端のアンソニー島という無人島にある、先住民ハイダ族村落跡。この村落には、ハイダ族が残したベイスギでつくられた住居跡のほか、2000年前のものとされる貝塚、古くからの生活の痕跡を残す洞窟などがある。このスカン・グアイを有名にしているのは、高さ10mにも達するトーテムポールである。このトーテムポールには、伝説の鳥サンダーバードなどが刻まれ、ハイダ族の神話などが表現されている。トーテムポールは家長族長に対する敬意の印、あるいは墓碑としてつくられたもので、部族間で品物を贈るポトラッチという独特の儀式にも重要な役割を担ったと考えられている。また、スカン・グアイ周辺には、ほとんど手つかずの自然が残り、グアイ・ハアナス国立公園に指定されている。◇英名はSGang Gwaay

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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