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セマウル運動 セマウルうんどうSae-Maul undong

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

セマウル運動
セマウルうんどう
Sae-Maul undong

韓国で 1972年からおもに農漁村で展開された社会経済革新運動。「セマウル」は「新しい村づくり」の意。この運動は,(1) 精神啓発,(2) 生活環境改善,(3) 農漁民所得増大の3点から成り,70年4月パク・チョンヒ (朴正煕) 大統領が地方長官会議で提唱し,その後農漁民の呼応で全国に広がった。その背景には,1960年代を通じての急速な経済成長で生じた都市と農村の格差の拡大がある。 67,68年と2年連続の干害は農村を疲弊させ,農業は韓国経済のアキレス腱とまで呼ばれた。またパク政権の政治的基盤強化のための農村テコ入れという政治的側面もみのがせない。 72年から始った第3次五ヵ年計画では政府は莫大な資金を農漁村開発に投入し,この運動を支援している。 72年の改正憲法で新設された統一主体国民会議の代議員には,多くのセマウル運動指導者たちが選出され,維新体制を支えた。

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世界大百科事典 第2版の解説

セマウルうんどう【セマウル運動】

1970年代に韓国で始められた新しい村づくり運動。朝鮮語でセマウルsae‐maulは〈新しい村〉を意味し,農民の意識の活性化による遊休労働力の動員から出発し,社会資本を充実させ,農村の近代化,農家所得の増大,農業生産力の拡大を図ることをねらいとする。1970年,朴正熙大統領の指示に基づき,〈自助・自立・協同〉のスローガンのもとに主に農民の自己負担により農閑期の生活環境改善事業が開始された。72年に運動の推進機構が全国的に整備されるとともに,スローガンも〈勤勉・自助・協同〉と変更され,朴政権の〈維新体制〉を支える重要な柱となった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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